第一巻
第三十四首
詠み人:川島皇子挽歌(哀傷歌)

白波の 浜松が 枝の 手向け草 幾代までにか 年の 経ぬらむ [一云 年は 経にけむ]
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挽歌(哀傷歌)
現代語訳
白波が寄せる浜に生える松の枝に手向けた草は、いったい幾代の間そこにあったのだろうか。どれほどの年月が過ぎ去ったのかと思うと、しみじみとした感慨が湧いてくる。
シチュエーション
天智天皇の作った「水時計(漏刻)」を修理・新調して、そのお祝いで吉野の宮へ行った時(681年頃)の歌です。この歌には悲劇の皇子、有間皇子の事件が関係しているといわれています。川島皇子が吉野へ向かう途中で、かつて有間皇子が祈りを込めて結んだ松の残骸を見かけ、「あの日からどれほどの月日が流れたのだろうか」と、亡くなった有間皇子を偲んで詠んだというのが有力な解釈です。
原文
白浪乃 濱松之枝乃 手向草 幾代左右二賀 年乃經去良武 [一云 年者經尓計武]
歌に登場するもの有間皇子の変
川島皇子ゆかりの地
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